動画の基礎知識!画像解像度とフレームレートについてのまとめ!
こんにちわ!大阪でクリエイターをしています、藤原ななえ(@fujiwara_nanae)です!
この記事の内容は、フィリピンと日本を行き来しながらフリーでカメラマン及びライター活動をされている「スミレさん(@sumire.nz)」にご提供いただきました!今回は、動画の撮影や編集を始めたばかりの方にとって小難しく捉えられがちなテーマについて、じっくり解説していきますよー!
今回ご紹介するのは、動画の撮影や編集の基礎となる画像解像度とフレームレートについてです。まったくの初心者の方にもきちんと理解していただけるように丁寧に分かりやすく解説していきますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。この記事の目次はこちら!
はじめに
動画作成にはオリジナルなアイデアや撮影テクニックも大切ですが、基本的な知識もとても重要です!特に画像解像度やフレームレートに関しては動画のファイルサイズにも直結する部分でもあり、選択を間違えると動画の視聴者にも迷惑をかけてしまいます。この記事では、まず知って欲しい動画の基礎知識について分かりやすくまとめました。
画像解像度とフレームレートは名前だけ聞くと難しい話というイメージを持たれてしまうものですが、内容を理解してしまえばそんなことはありません。撮影後に分かっても修正ができない場合もありますので、最初に理解してしまいましょうね!
画像解像度についての基礎知識
「画像解像度が高いと画像が綺麗」このくらいの情報はほとんどの人が知っていますよね。もう少し細かく説明すると、画像解像度とはパソコンやテレビなどのディスプレイに映し出される映像の点(pixel)の数のこと。単純に数が多ければ多いほど繊細な色合いや動きも表現しやすくなり、映像が鮮明になります。しかし、混乱を招く理由でもあるのですが、画像解像度の値は記載方法が統一されていません。
画像解像度の表記は主に「p(プログレッシブ)」という単位表記や「横×縦のピクセルサイズ」での表記、また「HD」や「4K」という名称での表記などで表現されています。
プログレッシブ単位(p) | ピクセルサイズ(pixel / px) | 名称 |
---|---|---|
4320p | 7680px*4320px | SHV(8K) |
2160p | 3840px*2160px | UHD(4K) |
1440p | 2560px*1440px | WQHD |
1080p | 1920px*1080px | FHD(2K・フルHD) |
720p | 1280px*720px | HD(ハイビジョン) |
480p | 720px*480px | SD(エスディ) |
360p | 640px*360px | – |
240p | 427px*240px | – |
144p | 256px*144px | – |
上記は、動画で使われる代表的な画像解像度を一覧にしたものです。この表を説明すると144pから4320pに向かって数字が上がるほど高画質で綺麗な画像になると言えますね。ちなみに、YouTubeが採用している画像解像度は表の144p~2160pまでです。
こちらの記事では動画の「画質」に着目して画像解像度についても触れて解説していますので、ぜひ併せて読んでみてくださいね。
画像解像度が高過ぎる動画の問題点
ここまでの話だけでは「それなら、一番高い画像解像度で動画をつくれば良い」と思ってしまいますね。しかし、それは大きな問題です。画像解像度が高いほど綺麗な画像になることに間違いはないのですが、条件によってはその通りとは言えないからです。簡単に説明すると、8K未対応のテレビで8K動画を見ようと思っても8Kの映像は見られません!当たり前のことですが、そのテレビが対応している画像解像度の映像しか再現できないのです。
つまり、動画を見るディスプレイ環境で表示可能な解像度以上の動画をつくっても意味がないということです。しかも、画像解像度が高い動画は純粋に画像サイズが大きくなります。それは作業する側の負担が増えるだけではありません。動画視聴者側のデータ転送速度が遅くなったり、通信量を膨大に使用してしまうなどの問題が発生してしまうでしょう。
最適な画像解像度の選び方
つまり画像解像度は、高過ぎず低過ぎず必要な画像解像度を自分の作りたい動画の内容に合わせて選択することが大切なのですが、それでは判断が難しいと感じてしまいますよね?安心してください、選び方にはポイントがありますので、すぐに慣れますよ!
動画視聴者のディスプレイ環境を考える
自分が作った動画を視聴者がパソコンで見るのか?スマホで見るのか?さらに細かいことを言ってしまえば、そのディスプレイのモニターサイズや画像解像度は?まず想定が難しいことだと思いますが、特殊な事例で動画の視聴者や使用用途が決まっているのであれば、視聴者のディスプレイ環境に合わせた動画を作成すれば解決ですね。
しかし、通常の動画作成時には視聴者のディスプレイ環境全てに最適な画像解像度を選ぶことはできないので、平均的なサイズを考えるようにしましょう。ということで、下に一般的なディスプレイ環境の画像解像度を簡単にまとめました。
テレビ | 〜8K |
---|---|
パソコン | 〜フルHD(一部8K対応もあり) |
スマホ | 〜フルHD(一部4K対応もあり) |
YouTubeは4K動画に対応しておりますが、ファイルサイズが大きくなるため視聴環境によってはダウンサイジングされてしまいます。現段階では4K動画を視聴できる通信環境とディスプレイ環境が限られていることを想定すると、画像解像度はフルHD以下で十分だと考えて良さそうですね。
動画の内容によって最適な画像解像度を考える
次に、自分の作る動画の内容によっても最適な画像解像度が変わります。例えば、講義形式の動画であれば必要以上に講師を細部まで映す必要はありませんよね?逆に観光地やアートを紹介する動画なら、撮影対象の素晴らしさが伝わるように細やかな色彩表現ができた方が良いでしょう。ここまでの内容から、画像解像度の選択について簡単にまとめると、ポイントはたった2つ。
動画の内容 | 解像度 | 撮影例 |
---|---|---|
撮影対象を綺麗に映したい動画 | フルHD | 景色や商品など |
一般的な動画 | SD〜HD | 講義やハウツー系など |
これだけ覚えてしまえば簡単に画像解像度の選択ができますね。
フレームレートの基礎知識
画像解像度と同様に、フレームレートも動画を作る時にまず把握しておくべき知識であり、ファイルサイズに大きく影響する要素でもあります。動画作成初心者の場合にはフレームレートという言葉自体を聞いたことがないという方もいるかもしれませんので、分かりやすく説明しましょう!
まず、パラパラ漫画を想像してみてください。20ページのパラパラ漫画と100ページのパラパラ漫画を同じ時間内でパラパラとしてみると、100ページのパラパラ漫画の方が滑らかで綺麗な動きになりますよね?同様の考え方で、1秒に何コマの静止画が入っているかを数値化したものをフレームレートと言い、単位は「fps(=frames per second)」です。
フレームレート | 用途 | 映像の特徴と目的 |
---|---|---|
24fps | 映画など | 自然な動きを表現したい |
30fps | テレビ番組など | 一般的によく見る映像 |
60fps | スポーツの映像など | 早い動きを見せる映像 |
120fps | スロー映像など | 撮影後にスローモーションで使用する映像 |
この表は動画の用途別に目安となるフレームレートです。
ここで藤原から一言だけ!動画編集の経験がある方は、上の表を見て「29.97fpsがない!」と思ったと思います。近いうち別途詳しく紹介できたらと思いますが、ひとまずは「30fpsの映像を変換する際のズレは29.97fpsで解消する」という解釈で大丈夫です。興味のある方はぜひググってみてくださいね!
フレームレートが大き過ぎる動画の問題点
画像解像度の考え方と同様に、フレームレートは大きければ大きいほど良いというものではありません。フレームレートが大きいと、それだけ膨大な量の静止画を送るということなので、やはり動画のファイルサイズが大きくなってデメリットの方が目立ってしまいます。
また、60fpsの動画は確かに細かな動きまでくっきりと確認することができるのですが、詳細な動きの確認が必要のない動画の場合、動きのあるものがはっきりと写りすぎで自然に感じられないこともあります。
ある程度動きのある被写体の同じシーンを20fpsと60fpsの両方で撮影してみるなど、fpsの違いを比較した動画を一度見比べてみて、自分の好みを知っておくことも良いでしょう。
最適なフレームレートの選び方
フレームレートの選択方法にもポイントがあり、覚えてしまえば簡単に判断できるようになります。ここではフレームレートの選び方をまとめましたので参考にしてください。
動画視聴者のディスプレイ環境を考える
特別にハイスペックなディスプレイを導入しない限り、一般的なパソコンとスマホのディスプレイは60fpsまでしか再現する能力がありません。中には120fps対応のものもありますが高額で、現段階ではあまり浸透していないと言っても良いでしょう。そのため、動画撮影は60fpsまでのフレームレートを選択肢に入れれば良いですね。
動画の内容によって最適なフレームレートを考える
まず動画の撮り始めにおすすめのフレームレートは30fpsが基本と考えておきましょう。動画の内容がはっきりしているのなら下記を参考にしてください。
動画の内容 | フレームレート | 撮影例 |
---|---|---|
動きのある動画 | 60fps | スポーツや乗り物など |
一般的な動画 | 30fps | テレビ番組など |
あまり動きのない動画 | 20fps | 講義やハウツー系など |
ただし、フレームレートは自分の好みで調整するということもできますので、あまり動きがなくても60fpsにして鮮明な印象の画像にしたり、スポーツのシーンでも20fpsにして映画のようなおしゃれな雰囲気の動画に仕上げるなどの工夫を楽しむのも良いでしょう。
まとめ
画像解像度とフレームレートの基礎知識と、その選択方法のポイントをお伝えしました。結論を簡単にまとめると、画像解像度は映像の綺麗さ、そしてフレームレートは映像の滑らかさのこと。両方とも数値が高ければ良いという訳ではなく、動画視聴者のディスプレイ環境や自分の作る動画の内容に適した値を見つけ、動画のファイルサイズとのバランスを考えることが大切です。単位や数字が多く、難しいと感じられるかもしれませんが実は選択肢はさほど多くはありませんので安心してくださいね。
いかがだったでしょうか?この記事を気に入っていただけたら、コメントやシェアをしていただけるととても励みになります!これからも動画編集が楽しくなるような情報をどんどん発信していきますので、たまにサイトをチェックしてみてくださいませ。では、またべつの記事でお会いしましょう!
この記事へのコメントはありません。